“風の旅人” として多くの伝説を作ってきたデュエルン・レーフェンス。 愛車 “轟カル号” と共に渡ったXX国からお伝えします。ジオポタ海外支部からの便り

2016年1月17日日曜日

近況報告

ここ10日間ほど雨が全く降っていません。空気もからっとしてきました。朝晩は涼しく、毛布の備えがないのでシーツを被って寝ます。スリランカを旅行するならば1月、2月がベストシーズンのようです。

7か月半暮らしてみてスリランカの一番の印象は前にも書きましたが鬱蒼とした樹木です。

写真は近所の散歩コースです。右側はオランダが作った運河ですから、この樹はその時に植えられたのでしょう。樹齢500年ぐらいでしようか。道にはこんな大木が至る所にあります。

話題変わって、きょう魚市場に行ったら今朝とれたばかりの新鮮なエビが出ていたので500グラム買ってきました。2日前からベランダで干していた大根と合わせて煮て、それをつまみに明るい内から一杯やっているところです。娯楽の何もないところでは楽しみも限定的です。

ときどきヤフオクで古いジャンク鉄道模型を買いあさっています。帰国後にレストアするのが待ち遠しい。海外で稼いでいる間はカミさんも大目に見ているようです。スリランカ滞在も残すところ2週間になりました。帰国後はもちろん鉄道模型三昧です。

2016年1月8日金曜日

シーギリヤ報告その4 <シーギリヤ・レディ>

1875年、イギリスの植民地時代、一人のイギリス人がこの岩山を望遠鏡で眺めていたら中腹の窪みに鮮やかな色彩を発見した。

これによりシーギリヤ・レディが全世界に知られることになった。

中腹のオレンジ色した部分が鏡の壁です。

壁と岩との間に狭い通路が出来ています。そこに2本の細いらせん階段が作られていて、シーギリヤ・レディの壁画がある窪みに達しています。

右側が登り専用、左側が下り専用です。このらせん階段は植民地時代にイギリスが作ったそうです。

現地に行くまで分かりませんでしたが、このような壁画があちこちに描かれていたようです。

現在残っているのは窪みの中にあって風雨にさらされず、かつ人間が近づけなかった場所にあった為と思います。

他の場所の壁画は風化して剥離したり、人為的に破壊されたと思われます。

シーギリヤ・レディの壁画は世界的に有名なので度々写真では見ていましたが、大きさがまったく見当付きませんでした。
実際に目にして、存外小さいのです。

等身大の半分ぐらい。
シーギリヤ・レディをしげしげ眺めていると様々な空想に掻き立てられます。
上半身裸の女性と着衣の女性がいます。着衣の女性は裸の女性に盆に載せた何か果物みたいなものをサービスしています。メイドか下女でしょう。

下位のものが着衣で高位の女性が裸では不自然です。胸の部分だけ白く、他が浅黒い女性もいます。もしかしたらトップレスではなく何か極薄いものを身に着けていたかも知れません。




しかし、こんな昔にそんなに薄い繊維が存在したか疑問は残ります。

そもそもこの女性たちは誰を描いたのか? 王に500人も子供がいたということはハーレムには数百人の女性がいたことでしょう。このハーレムの女性たちを描いたのだろうか、想像は尽きません。
これらのことはすべて5世紀後半の出来事、高松塚古墳の200年以上も昔のこと。
シーギリヤ・レディの壁画です。とくとご覧ください。そして1500年前のロマンに浸ってください。
最後にちょっと小太りですが現代のシーギリヤ・レディです。

2016年1月7日木曜日

シーギリヤ報告その3 <シーギリヤ・ロック>

シーギリヤ・ロック
この岩山は古代から仏教僧の修行の場だったそうです。5世紀後半、父を殺して王位についた王子が腹違いの弟の復讐を恐れてこの岩山の上に王宮を建てました。11年ほどこの王宮で暮らしましたが、結局弟に滅ぼされ、その後は歴史の舞台から忘れ去られます。

シーギリヤは幅870m奥行き1300mの城壁に囲まれた城郭で、その中央部の岩山の上に王宮を築いた。三重の城壁と(おそらくレンガを積み上げて築いた) 外堀、内堀二重の深い掘りを廻らせた堅固な防備でした。その多くの部分はまだ発掘整備されていないようです。中央道路の両側には多くの池や水路がつくられ、水路は小さい噴水から水流が始まる。この噴水の水はどこからもたらされるのか未だに不明だそうです。

王宮に登る入口は極めて狭く、大勢の軍隊が一度に進入出来ないように考慮したらしい。要所、要所に警備兵の詰め所を配備し、王はノイローゼと思えるほど弟の復讐を恐れていたという。この岩山は花崗岩ですが、王宮に登る階段は白い大理石で作られている。踏み面は狭く、蹴上は大きいのでの掘りづらい、靴底を階段に対して斜めにしないとかがとがはみ出るし、下りはかがとが蹴上に当たる。この大理石の階段も現存している部分はわずかで、あとは鉄骨階段が作られている。

王は4人で担ぐ駕籠に乗って移動したそうです。岩山の上はもっとも高いところに王の居城があり、王に妻はなく、ハーレムを作っていた。子供は500人いたとか。スイミングプールや踊りの舞台とか娯楽施設も充実していたようです。いまはレンガの基礎が残っているのみ。

岩山の上から下界を眺めると周りは鬱蒼とした密林です。たくさんの象が生息しているそうです。

スリランカのこのような遺跡や動植物園、博物館などの入場料は外国人と自国民との格差が甚だしく、外国人は自国民の10倍、20倍が当たり前です。それを露骨に知られたくないのか、それぞれのチケット売り場が遠く離れた場所に別々にあります。シーギリヤに至っては車の進入道路まで別々です。入場券は外国人が30ドル、自国民はおそらく2ドル以下でしょう。

宮殿の案内板、左側(西)が入口、右側(東)は 熱帯樹林のジャングルです。

内堀、かなり深いようです。

外堀はまだ発掘整備されていません。

中央道路の両側は庭園として整備されていたようです。

このように痕跡は残っています。

さらにランドスケープデザインとしての水路があります。

その水路の水源は小さな噴水です。

この噴水の水がどこから流れてきているのか未だに謎だそうです。

真正面にシーギリヤ・ロックが見えています。


シーギリヤ・ロックの登り口、極めて狭い岩の割れ目です。

大理石の階段を登りつめて左に進むと鏡の壁というところに出ます。

この壁はレンガ積の塀のような壁で、漆喰を塗り、さらに様々な技法で塗り固めて研磨して鏡のような光沢の壁面にと仕上げたもので、当時はこの壁に面した反対側の岩にもたくさんの壁画が描かれていて、その壁画が鏡面の壁に写るようにデザインしたようです。

正面(西側)から登り始めて後ろ(東側)へ回り込みます。

ここに限らず全体的に高所恐怖症にとってはスリリングです。

楔で持ち上げられた巨石に注意してください。

敵が攻めてきたときに楔を外すとこの巨石が落下する仕組みです。

東側には平らな小広場があって、ここに大きく口を開けたライオンが鎮座し、ライオンの口から宮殿に登るようになっていたそうです。

現在はライオンの両足だけが残っています。
上から小広場を見下ろす。背後はジャングルです。

頂上の王の居城跡です。

レンガの基礎だけが残り、建物の姿を想像させるものは何も残っていない。

王のプール、ハーレムの女性たちと水浴びをしたのでしょうか。

遥か下に真っ直ぐに延びた中央路が見えます。

2016年1月6日水曜日

シーギリヤ報告その2 <カンダラマ ホテル>

スリランカが誇る天才建築家ジェフリー・バワ設計の最高傑作と云われるカンダラマホテルを見に行きました。当初このホテルに泊まるつもりでしたが、ハイ・シーズンとクリスマス、連休が重なってとんでもない金額です。普段200ドル程度が400ドルに跳ね上がり、即座に断念しました。

舗装された表道路から未舗装道路に入ってしばらく走り、坂道のカーブを曲がったら突然ホテルのエントランス前に到着です。第一印象はこれが本当にカンダラマホテル?という疑問でした。古びていて、しかも貧素な感じです。庇があるだけであとは何もないエントランスの奥に廊下が伸びていて、トンネルのような廊下を抜けると急に視界が開けたロビーに出た。その先に気持ちのよいテラスが張り出している。

ホテルの周りは鬱蒼とした樹林でその先にカンダラマ湖が広がっている。ホテルは湖に面した岩山にへばりつくように建てられている。建物全貌を眺められる場所はなく、上階のテラスの先からかろうじて眺めると奥の方はすでに樹木に飲み込まれているようです。

屋内にも岩山の岩がそのまま露出しているところがある。この辺りの自然の取り込み方、岩山の地形に合わせた配置計画にさすがに冴えが見られます。それ以外には大して感銘を受ける建物ではない。このホテルは1994年オープンと書いてありましたが、とても21年前の建物とは思えない、50年以上も前に建てられた古い建物に見えます。内外装のデザイン、室内空間のデザイン、ディテール・デザインどれをとっても残念ながら眼を見張るものはなかった。

ホテルへ通じる道で見た珍しい鳥です。 足の長い鳥はサギのようですが、首の白い鳥は何でしょか。 この後、大トカゲが出現し、カメラを手に取って急いで車から降りましたが、逃げられました。

突然象が現れました。

この先に観光用の象や空からシーギリヤを眺める遊覧へりの施設がありました。

カンダラマ・ホテルのエントランスです。

庇があるだけで殺風景です。右側はレセプション、左奥に内部に入るトンネルのような廊下があります。

その廊下と視界が開けたロビーです。

ところどころ室内に岩山の岩が露出しています。
池の水面と湖が一体に見える、ジェフリー・バワ得意の手法で、あちこちのホテルで繰り返し採用しています。

すべての部屋は湖、カンダラマ湖に面しています。

これはレストランです。

奥の方は樹木に覆われているように見えます。

目の前の熱帯樹林の先にカンダラマ湖が広がっていて、その先にシーギリヤを望むことが出来ます。

今回の宿です。

中庭を囲んで2,3階建てのロッジタイプの客室が並んでいます。朝晩は寒く、毛布の備えもありました。

2016年1月5日火曜日

シーギリヤ報告その1 <石窟寺院ダンブッラ>

24日のクリスマス・イヴとクリスマスの日がたまたまスリランカの祝日に重なり、土日と合わせて4連休になりました。と言う訳で25日から二泊三日の日程で念願のシーギリヤに行ってきました。3日間、ドライバー付の車を雇ってガソリン代込みで180ドルでした。ドライバーのC氏は49歳、3人の娘さんがいて、長女は24歳ですでに結婚しているとか。車はホンダ・フィット・ハイブリット車、なかなか快適です。スリランカは異常にハイブリット車の比率が高い、優遇税制の為らしい。トヨタ・プリウスも多いですが、ホンダのハイブリット車の方が上回っている感じがします。ムカエルがインドから売り込んだに違いない。(笑)

スリランカで走っている日本製の車はどれも輸出仕様ではなく、日本で一度車検を取ったものばかりのようです。今回、一度だけガソリンを給油した。日本と違い、先に決まった金額の紙幣を渡し、その分だけガソリンを入れてもらう方法です。ドライバー氏は1000ルピー分入れてもらい、約8.5リッターでした。1リッター約98円、日本より少し安いようです。

スリランカを移動していつも感じるのは、どこへ行っても鬱蒼とした樹林が大地を覆っていることです。こんなに樹木だらけの国をこれまで見たことがない。ほとんどが原生林で人が入り込めない。これと対局にあるのがヨルダンでした。雑草一本もない荒涼とした土漠が延々と広がる、月か火星のようです。

最初に訪れたのは石窟寺院で有名なダンブッラ、次にジェフリー・バワ設計の最高傑作と云われるカンダラマ・ホテル、最後にシーギリヤです。この3か所はすべて車で30分ぐらいのところにあります。おおよその位置はスリランカの真ん中から少し北に行ったところです。

・ダンブッラ石窟寺院
スリランカ最大の石窟寺院です。岩山の頂上付近に自然にできた洞窟に極彩色の壁画、天井画とおびただしい数の仏像が彫られ、安置されています。この石窟寺院は紀元前1世紀から1250年と極めて長い年月をかけて築かれました。石窟は五つあり、手前が最も古く奥へ行くほど新しい。五つの石窟を漆喰塗りの回廊がつないでいる。

連休とあって大勢の仏教徒が参拝に訪れていました。ここで大失敗をする。汗だくで岩山を登り、やっと石窟寺院の入り口にたどり着くと、入場券のチェックをしている。ここで入場券を買えるものと思っていたら、下のチケット売り場でないと買えないという。下まで降りて、再び岩山を登る気力も体力もないのでこの日は断念、石窟寺院の写真は二日目に撮ったものです。

金色に輝く大仏がダンブッラの目印です。

大仏の左端に石窟寺院へ上る石段の通路がある。
 
石段を登って後ろを振り返ると遥か遠くにシーギリヤを望むことができました。
5つの石窟をつないでいる白い漆喰の回廊です。

上に覆いかぶさっている岩山に注意していただきたい。横一文字に段差をつけて岩を削り取っているのは、水切りといって雨水が洞窟の中に入り込まないようしている細工です。

こんな古代にこのような知恵は驚かされます。

一番古い石窟です。とても狭く、涅槃仏が一体彫られているのみ。
2番目の石窟はかなり広く、おびただしい数の仏像が鎮座しています。
どれも壁、天井は極彩色の壁画で覆われています。


回廊の内部です。 ところどころ岩山の岩が露出していて、人工と自然の調和が巧みです。

次に紹介するカンダラマ・ホテルでも同じ手法を使っていました。

2016年1月2日土曜日

初ポタ

一足早く、きょう自転車で走ってきました。
いつものラグーンコースです。

ここは交通量が少ないので走りやすいです。
地元のロードレースのコースも必ずラグーンが入っています。

最近少し心地よい気候になりました。

日中の気温はあまり変わりませんが、涼しい風が吹いています。
現在の室温も29度ぐらい、冷房を入れないで過ごせます。
ポタリングの帰り道、魚市場に寄りました。


いつもはイカなど買い物が目的ですが、きょうは市場の周りの浜辺を散策してきました。
魚の干物づくりで砂浜はいっぱいです。

ナオボーさんのお勧めに従い、ベランダで大根を干してみました。

乾燥大根を作るほど長い時間置いておけないので取りあえず輪切りにして明日の夕方まで干してみます。

シーギリヤ報告はいま写真を整理しているところです。

参加ユーザー

Powered by Blogger.